今回は西東京市にある下野谷遺跡と資料館についてご紹介します。下野谷遺跡は、縄文時代中期の環状集落が発見された国の史跡で、南関東最大級の大規模な遺跡です。下野谷遺跡公園では、遺跡の一部が保存・公開されており、スマートフォン用アプリ「VR下野谷縄文ミュージアム」を使って、縄文時代の様子をバーチャルリアリティーで観賞することができます。
また、西東京市郷土資料室では、下野谷遺跡から出土した土器や石器などの貴重な遺物が展示されています。この記事では、下野谷遺跡と資料館の見学方法や駐車場・アクセス情報などを徹底調査しました。ぜひ参考にしてください。
下野谷遺跡とは?
下野谷遺跡とは、西東京市にある縄文時代中期の環状集落が発見された国の史跡です。遺跡の中央部には、直径約40メートルの大型の「環状集落」があり、その周囲には小型の「環状集落」や散在する住居跡が配置されています。出土している土器や、こうした集落の状態から、約1,000年ととても長い期間、集落が継続していたことがわかります。土坑(お墓であったと考えられる穴)や住居跡が密集しており、石神井川流域の拠点集落であったと考えられています。下野谷遺跡は、日本の縄文時代を代表する遺跡のひとつとして、国内外から注目されています。
下野谷遺跡は見学できるの?
下野谷遺跡では、竪穴式住居やお墓、土器の廃棄状況などを復元した展示物の見学ができます。縄文時代のムラの息吹を感じることができそうですよね。外観の見学はいつでも自由となっています。
竪穴式住居の内部見学は公開日を設けて、公開しています。2023年10月現在、日曜日に公開されていることが多いのですが、一部の日で、竪穴式住居燻蒸日になっていることがあります。これは、湿気やカビ対策のため、竪穴式住居の中を煙で燻す日のことです。
ペットを連れての内部見学はできません。外部の見学は大丈夫です。
最新の竪穴式住居内部公開の日は公式サイトをご確認ください。
▶史跡下野谷遺跡 竪穴式住居内部公開日のご案内
下野谷遺跡へのアクセス・駐車場情報
下野谷遺跡は下野谷遺跡公園にあります。
所在地:東伏見六丁目4番地
アクセス:西武新宿線「東伏見駅」南口から徒歩約7分
公式サイトには「車でのご来場はご遠慮ください」との記載があります。
▶史跡下野谷遺跡 竪穴式住居内部公開日のご案内 備考欄
車の場合は、近隣駐車場を利用するのがよいでしょう。駐車場シェアリングサービス「akippa(アキッパ)」でネット予約していくのもおすすめです。
VR下野谷縄文ミュージアムでリアルに体験!
スマートフォン用アプリ「VR下野谷縄文ミュージアム」では下野谷遺跡を身近に感じられるようになっています。縄文時代のムラの中入り込んだようなVR映像や、当時のくらしの解説・クイズなど、下野谷遺跡や縄文時代についてさまざまなことを学ぶことができます。
公式サイト▶スマートフォン用アプリ「VR下野谷縄文ミュージアム」
公式ダウンロード専用サイト▶下野谷縄文ゲート
下野谷遺跡の資料館とは?
下野谷遺跡は西東京市の郷土資料室に、分かりやすい資料が保存してあります。郷土資料室には、旧石器時代の石器、縄文時代の深鉢形土器、石鏃、石斧、鎌倉・室町時代の板碑、江戸時代の高札、韮山笠、朱塗あんどんなどの資料があります。
5つの部屋に分かれ、展示が行われています。
展示室1「西東京市の遺跡の全容を知る部屋」市内遺跡出土の石器・土器の展示
展示室2「南関東で最大級の縄文集落 国史跡 下野谷遺跡を知る部屋」下野谷遺跡から出土した石器・土器の展示
下野谷遺跡から出土した「勝坂式土器」と「加曽利E式土器」、そのほか石器やアクセサリーなどの土製品などが展示されています。
展示室3「道具(民具)くらべの部屋」くらしの民具(道具の今・昔)を展示
展示室4「西東京市の歴史をジオラマで知る部屋」奈良時代から明治時代までの郷土の歴史を12のジオラマで紹介
展示室5「タイムスリップする部屋」明治時代の「両替屋」帳場の実物や、かつて保谷にあった「民族学博物館」のジオラマ等を展示
◇郷土資料室へのアクセス◇
下野谷遺跡とは別の場所にあります。
所在地:〒188-0004 西東京市西原町四丁目5番6号(西原総合教育施設2階)
アクセス:西武池袋線「ひばりケ丘」駅南口から
西武バス「【境07】武蔵境駅行」「【田44】田無駅行」乗車約20分
「西原グリーンハイツ」下車徒歩3分
西武新宿線「田無」駅北口から
西武バス「【田44/境07】ひばりケ丘駅行」乗車約10分
「西原グリーンハイツ」下車徒歩3分
おしまいに
下野谷遺跡を訪れれば、縄文時代の暮らしをもっと身近に感じることができそうです。子供と一緒に遊びがてら、行ってみるのもいいですね。大切に保存されている遺跡を体感してみてくださいね♪